東日京三電線株式会社

株式会社プロテリアル

技術情報

技術資料

用語集

ア行

圧縮より線 丸素線をより合わせた後、圧縮し、外径を小さくしたより線または成形素線をより合わせたより線。
圧縮円形より線 素線を同心円状により合わせて、円形に圧縮成形された導体。
〔『円形圧縮より線』ともいう。〕
圧縮成形より線 素線をより合わせて、扇形に圧縮成形された導体。
移行 絶縁体およびシース材料からこれと接触する他の物質に可塑剤などが拡散、浸透し、変色および劣化などの現象を引き起こすこと。
移動用電線 産業機械、電動工具など移動して使用される機械に用いられる可とう性に富む電線。
(例:キャブタイヤケーブル、コード)
打数 編組における糸または金属線のまとまりである群の数。
S より より線の素線または線心のより方向がS 文字状となっているもの。
(『右より』ともいう。 英語ではleft hand lay という。)
押え巻き より合わせた線心などがより崩れないようにまたは機械的・電気的防護のために施すテープ巻き。

カ行

介在 線心を集合する際に線心間の隙間を埋めるために使用する材料。使用する材料は、ジュート・紙・糸・プラスチック製の紐・チューブなど。
外部導体 同軸ケーブルなどで、編組、横巻、テープ、パイプなどで構成される外側にある円筒状の導体。
各心遮へい 多心ケーブルで線心ごとに遮へいを施した構造。
一括遮へい 単心ケーブルにあっては線心上、多心ケーブルにあってはより合わせ上に遮へいした構造。
各対遮へい 多対ケーブルで各対ごとに遮へいを施した構造。
架橋 化学的処理または放射線などによりポリエチレン樹脂などに分子鎖を形成させ、耐熱性などの特性を向上させる方法。
架橋度 化学的または放射線などによりポリエチレン樹脂などの分子鎖を形成させた度合。
重ね巻き テープ巻の際、テープ端を他端が重ね合わさるようにして巻きつけること。
カッド 4本の線心を、対を成す線心がほぼ正方形の対角線上に位置するように揃えてより合わせたもの
(星よりともいう)。
間隙巻き テープ巻の際、テープ間に隙間ができるようにして巻き付けること
(『ギャップ巻』ともいう)。
キャブタイヤケーブル 産業機械、鉱山などで使用される低圧および高圧の可とう性に富むケーブル。
屈曲性 ケーブルの屈曲に対する寿命の特性。試料におもりを印加し、指定の曲げ角度に指定回数屈曲させ断混線あるいは外観・構造異常の有無により評価する。
許容電流 与えられた布設条件で電線・ケーブルに特別な支障を与えることなく流すことのできる電流値。
ケーブル 線心の上にシースを施した電線または線心を集合したものの上にシースを施した電線。
ケーブル心 いくつかの線心やユニットの集合体のこと。
計装用ケーブル 工場、発電所などにおいて温度、圧力、流量、液位などの計測回路に用いられる定格60V 以下のケーブル。
減衰定数 分布定数回路の2次定数のひとつであり、伝送される信号の長手方向における減衰レベルを示す値。
高発泡 発泡度が高い発泡。
公称断面積 導体の大きさを標準断面積で表したもの。〔『サイズ』ともいう。〕
公称電圧 任意の電線路を代表する標準の線間電圧。
コード 導体上に絶縁被覆を施し、可とう性を有する定格300V 以下の電線。

サ行

最高許容温度
  1. 電線などで材料面から許容される最高温度。
  2. 絶縁体などの性能を保持するのに許容し得る最高温度。
信号用ケーブル 鉄道の信号保安制御回路用に使用するケーブル。
自己支持形(SS) ケーブル本体と支持線とを一本化した架空配線用ケーブルの形状の総称。
〔『SS 形』ともいう。〕画像:自己支持形(SS)
支持線 架空配線用のケーブルでケーブル本体と一体化して使用され、風圧およびケーブル本体自重などの 応力を分担するもの。〔使用する材質は、鋼線または鋼より線など。〕
シース 保護する目的で線心上または線心より合わせ上に施した被覆。〔使用する材質はクロロプレンゴム、ビニル、ポリエチレン、鉛、アルミニウムなど。〕
遮へい 絶縁体上、半導電層または線心より合わせ上に導電材料で電気的遮へいを行う目的で設ける層。
遮へい係数 遮へいのない場合の誘導電圧と有る場合の誘導電圧との比。
集合 対またはカッドを必要な数だけ集め、よりを加えてケーブル心をつくること。
(集合方法には、「層」と「ユニット」の区別がある。)
集合より 素線をひとまとめし、より合わせること。
焼鈍 加熱により金属の組織が再結晶して軟化すること。
伸線 ダイスを用いて金属線を引き伸ばすこと。
〔『線引き』ともいう。〕
静電結合 平衡型通信ケーブル内では、対地並びに各線心相互間部分容量の不平衡に基づく漏話があり、これの程度を表したもの。
静電遮へい 静電結合による誘電電圧を低減させるための遮へい。
絶縁体 電圧に耐えて電流が外部に漏れるのを防ぐため、導体上に施した層。
絶縁電線 導体を絶縁体で被覆した電線で、一般的にシースを有しないものの総称。
層心径 より線または線心より合せにおいてその層に含まれる線心の中心を連ねる円の直径。
制御用ケーブル 600V 以下の電気的制御回路に使用するケーブル。
線心 絶縁体を施した導体でケーブルを構成する要素または半製品。
線心識別 結線作業を容易にするために色分けなどで線心を区別する方法。
素線 より線または編組を構成する個々の線のこと。
素線径 単線またはより線の個々の線の直径。
素線数 より線の個々の本数。
粗巻き 綿・プラスチックなどの糸またはテープなどをケーブルの形状の保持または線心の識別のために粗い間隔で巻くこと。

タ行

耐電圧 ケーブルの絶縁体、シース(防食層)などに規定の電圧を印加し、これに耐えるかを確認する試験。
耐寒 被覆材料の低温時の衝撃力に対する物理的性質の変化を調べる方法。
耐油 被覆材料の油に対する物理的性質の変化を調べる方法。
短時間許容電流 他線路の事故時などで、一時過負荷電流を必要とする場合の限度を表す電流。
短絡時許容電流 系統故障時に、その系統の短絡電流が導体に流れた場合の限度を表す電流。
電線
  1. 電気を導くために用いる裸線、絶縁電線、線、ケーブル、コードなどの総称。(広義)
  2. 絶縁電線(狭義)「形状としては、丸型や平型などがある。」
縦添え テープ、ドレンワイヤ、標識テープなどを線心の長さ方向に添える構造。
線心二本をより合わせたもの。
対数 線心二本をより合わせたものを一対とした時の対の数。
(カッドの場合は、二対となる。)
電磁遮へい 電磁結合により誘導を低減させるための遮へい。
同心円状 各層の円の中心が同一で、円状に仕上げること。
同心より より線において各層が中心に対して同心円状により合わせたもの。
トリプレックス形 単心ケーブルを3本より合わせた構造。
トレーサ 同一層において基準となる線心をひとつおいて、他の線心と異なる色にして識別する方法。
ドレインワイヤ 金属遮へい層付きのケーブルにおいて、端末処理部分での接地線取り出しを容易にするために縦添えする金属線。

ナ行

ナンバリング 線心識別の一種で、線心を数字で識別する方法。

ハ行

8 字形 ケーブル本体と支持線が平行に共通被覆された形。
(図は『自己支持型』参照)
複合より 集合より線を同心円状により合わせたもの。
〔『ロープより』ともいう。〕
発泡 など価誘導率を下げるために内部に微細な気泡をもたせた絶縁体形状。
半導電層 絶縁体の内面、あるいは外面に密着させて設け、導体と絶縁体との間、絶縁体と遮へい層の間にできる空隙にコロナが発生しないようにすることを目的とし、導体と絶縁体の中間的な固有抵抗を有している層。
ピッチ より合わせの回転で軸方向に沿って素線または線心が一回転する間に進む距離。
被覆 押出またはその他の方法で施した層。
引裂きひも ケーブルの端末処理を容易にするためにシース下に縦添えしたプラスチックなどのひも。
分岐線 幹線の途中より分岐している線。
編組 金属線・綿糸・ナイロン糸・ガラス糸その他線状材料を線心の周囲に網状に施した構造。
保安通信線 一般に設備の給電用、運転用、保守用など、並びにこれらの業務運営用のための電話用通信線。
巻付形 自己支持形の一種で支持線の周囲にケーブル本体を巻き付けた構造。
〔図は『自己支持形』参照〕
持数 編組における糸または金属線のひとつの群の中の本数。

ヤ行

ユニット 線心を10 対、50 対など、一定の単位で集合したもの。
有線放送用ケーブル 有線放送用電話線路として使用することを目的としたケーブル。
誘電率 電束密度と電界との関係をD=εE と表すときの比例定数。
D:電束密度(C/m2)
ε:誘電率(F/m)E:電界(V/m)
〔εをε0=10-9/36π(F/m)で除したεs 比誘電率が多く使用されている。〕
誘電体損失 課電時に絶縁体中で発生する損失
横巻き 電線軸方向に対し、線状材料をらせん状に施した構造。
より込み率 同心よりおいて、より合わせたものの素線または線心の 1 ピッチ当たりの実際の長さ(x)がピッチ(P)に対してどれだけ長いかを百分率で表したもの。画像:より込み率

ラ行

ラッシング形 自己支持形の1 種でケーブル本体と支持線の両者をバインド線でラッシングした構造。
〔図は『自己支持形』参照〕
ラミネートシース アルミニウム、鉛などの金属テープとプラスチックフィルムの複合テープ(『ラミネートテープ』という。)の両端が重なるように縦添えし、その上にプラスチックを同心円状に密着被覆した外装。
連続許容電流 常時連続使用可能な許容電流。
漏話 通信回線間で電磁・静電結合などにより、ある通信回線(誘導回路)より隣接する別の通信回路(被誘導回路)に信号が漏れること。漏話には、近端漏話と遠端漏話の2 種類がある。
漏話減衰量 通信回路間で電磁・静電結合などによって漏れた被誘導回線の信号(電力)と、その誘導回線の信号(電力)との比。
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